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パタゴニアとは
パタゴニアとは、南米大陸の南端部、南緯40度以南、アルゼンチンとチリの両国にまたがる広大な地域の総称です。
南極の気候の影響を大きく受けることから「亜南極」とも呼ばれます。南極がもたらす冷たい風はとても強く、木が斜めに育つほどで、「風の大地」と呼ばれる所以です。
南米大陸の南端部に位置するパタゴニアは、アルゼンチンとチリにまたがる日本の約3倍の広さを持つ土地です。1520年にマゼランが目撃した先住民に由来したと言われます。“pata”は「足」、“gon”は「大きい」を意味するので、「大きな足の人々が住む土地」として「パタゴニア」と呼ばれるようになったと言われています。また、当時ヨーロッパで有名な小説の登場人物の名前に由来するとも言われます。実際に、先住民が大きな足を持つわけではなく、グアナコ(ラクダ科)の毛皮を靴にしていたからです。
南米の北端ベネズエラから始まるアンデス山脈は、マゼラン海峡で沈み込み、再び隆起するのが最南端のフエゴ島です。まさにパタゴニアは南米の尻尾に当たる辺境の大地です。
アンデス山脈を境に、パタゴニアは、東西でアルゼンチンとチリに分かれます。山脈を境に気候や地形も変わります。チリ側は、氷河の浸食によるフィヨルドが複雑に入り組み、山と湖の景観の美しい土地です。アルゼンチン側は、ゆるやかに太平洋に斜面は下り、果てしない大草原(パンパ)が延々と広がります。
アルゼンチン側の特徴
アルゼンチン側のパタゴニアの基点は、カラファテです。カラファテから、ペリトモレノ氷河の観光や、フィッツロイ峰の山麓のチャルテン村に行きます。首都ブエノスアイレスや最南端の町・ウシュアイアからの直行便も就航しています。チリ側のパイネ国立公園やプエルトナタレスには車で1日かけて行きます。
チリ側の特徴
チリ側のパタゴニアの基点は、プエルトナタレス、またはプンタアレナスです。ほとんどのツーリストはパイネ国立公園を訪れます。プエルトナタレスから車で約3時間はかかり、国立公園内に村は無いので、コノプエルトナタレスが基点となります。プンタアレナスはプエルトナタレスから車で約3時間離れたマゼラン海峡沿いにある町です。ペンギン観光でも有名です。首都サンチャゴから、どちらの町にも直行便が就航しています。