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700gの厚底グラス「チキート」
スペイン・バスク地方のビルバオ名物「チキート」は、重さ700gもあるワイングラスです。手が震えない程度に重く作ってあります。かつてはビルバオの「バル」ではこのグラスが使われていたそうです。一杯飲んだら他のバルへと巡る様にわざと重く設計されたそうです。バスク地方のバル巡り「チキテオ」の語源はこのグラスにあります。
チキートは一見すると高価には見えませんが、このグラスを作ることができる機械は今一台しかないそうで貴重なグラスです。
高さ10cmですが、ワインが入る部分はわずか4cmで、残りは分厚い底となっていて、重さは700gもあります。
チキートの起源
チキートがビルバオで使用されるようになって約100年ほどです。言い伝えによれば、その起源は1920年のビクトリア王妃の訪問に遡るそうです。
王妃の訪問を歓迎するために、ビルバオの町中が多面体のガラス製のランプで飾り付けがされました。訪問後にそのランプの使い道のとして、バルでグラスとして使い始めました。
バル巡り「チキテオ」とは
バスク地方の「バル巡り」または梯子酒のことを「チキテオ」と呼ぶのは、最近は日本でも知られています。
このチキテオはチキートに由来します。
かつてはビルバオのバルではこのチキートが使われていたからです。バスクの人が好むバル巡りでは、陽気に合唱をするほどに盛り上がりながら何軒もはしごするのですため、多くのワインを摂取することになります。
ワインを続けて飲む人は、少なくとも「重いグラスを持ち上げることができる人」だけが飲めるようにと重く細工されたとも言われます。