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アンデス山脈の奥地・ウマワカ渓谷とは
広大な国土のアルゼンチンで独特にエキゾチックな地域は、ボリビア国境部ウマワカ渓谷です。
アンデス山脈に位置するウマワカ渓谷は、インカ帝国の影響を今に残す土地です。インカ直系の子孫ケチュア族の人々が住むこの土地の風景は、アルゼンチンというよりもペルーやボリビアのアンデス高原に似ています。
山麓の都市サルタ、またはフフイを基点として、ウマワカ渓谷にはいくつもの絶景ポイントがあります。その一つが、14色の山「オルノカル」です。
14色の山「オルノカル」
ウマワカ渓谷の中心部ウマワカ村から東に、ひときわ鮮やかな山が「オルノカル」です。10キロ以上離れた標高3000mの村からも美しい山ですが、近年は車道が開発されて、オルノカル山を望む展望台へ車で行くことができるようになりました。
標高4300mの展望台からは、深い谷の向こうにオルノカル西面を望むことができます。大地の強大な圧力により捻じ曲げられた典型的な“褶曲山脈”であるオルノカルは、アンデス山脈の巨大な造山運動の証です。
アンデス山脈の歴史を体現する「オルノカル」
かつて海底にあったアンデス山脈は、太平洋のナスカプレートが南米大陸の下に沈み込むプレートテクトニクス運動により生まれました。海底にあった証拠として、オルノカルの地層からは多くの海洋生物の化石が見つかっています。
海底で積み重なった地層は標高4000~6000mまで押し上げられ、強大な大地の圧力に捻じ曲げられた山が、風雨に風化して露出したのが「オルノカル」です。
地層に含まれる鉱物の影響で、7色を越える14色という微細で鮮烈な山の輝きを生まれました。
《動画》ウマワカ渓谷(予告編)
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