目次
マチュピチュ遺跡のシンボル「ワイナピチュ山」
マチュピチュ遺跡の後ろにそびえている山は、遺跡のシンボルとして有名なワイナピチュ山です。
ワイナピチュ山の山頂の標高は2693mです。
マチュピチュ遺跡の登山口から標高差が約300mほどの軽登山で登ることができます。
中腹から山頂までは、インカ時代の段々畑が連なり、石の階段が続いています。
この急斜面に建設されてから600年ほども経ちますが、この石段と段々畑は崩れずに残っています。
そして、今も毎日ツーリストがのぼっていますが、崩れることはありません。
インカ時代の石造建築の凄さは、圧倒的な耐久性にあると言えるでしょう。
マチュピチュ遺跡は、祭祀のための宗教都市と考えられています。
インカ帝国が最も栄えた時代に、交易の道から離れた山深くに、インカ人はマチュピチュ遺跡を建設しました。
首都クスコに近い「皇帝の避寒地」であったウルバンバ谷から、一本道がマチュピチュ遺跡まで続きます。
徒歩で4日間の道のりは参道でした。
「インカ道」と呼ばれる古道はインカ帝国中に約6万kmも敷設されていましたが、このマチュピチュ遺跡へ通じる4日間の区間が最も神聖でした。
おそらく選ばれた人のみが通行を許される道であったでしょう。
最後の峠を越えて、「太陽の門」をくぐると、眼前にマチュピチュ遺跡とこのワイナピチュ山がドラマチックに現れます。
それは意図された設計であったはずです。
マチュピチュ遺跡をさらに神聖に感じさせる存在が、このワイナピチュ山です。
ワイナピチュ山は、山頂まで道が石の階段が続いています。
神官たちは、山頂で日の出を迎え、祈りを捧げていたと考えられています。
▲山頂からは、眼下にマチュピチュを望める。このようなアングルでマチュピチュを見るには登山する必要があります。
マチュピチュ、ワイナピチュ、どちらにも「ピチュ」が付いています。
「ピチュ」は地元のケチュア語で「峰」を意味します。
▲ワイナピチュ山の中腹から望む、マチュピチュ遺跡とマチュピチュ山
マチュピチュは「古い峰」、ワイナピチュは「若い峰」という意味です。
マチュピチュ遺跡はマチュピチュ山の斜面にあることから、マチュピチュ遺跡と呼ばれます。
(つまり、マチュピチュ遺跡は、マチュピチュ山とワイナピチュ山の間にあるのです。)
ただし、この名称は、マチュピチュ遺跡を発見した探検家ハイラム・ビンガムに名付けられました。
マチュピチュについては全く資料が残っていないので、当時のインカ人がどのような名前を付けたかは謎のままです。
撮影機材
★撮影機材:(ボディ)SONYα7R IV、(レンズ)ZEISS Batis 2/25, SAMYANG AF 35-150mm F2-2.8 FE, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN
「ワイナピチュ山」に登る
登山口から山頂までは、ゆっくり歩いて約1時間くらいです。
下山には、約40分ほど必要です。
石の階段は、一段一段がとても狭いので、注意が必要です。
現在、ワイナピチュ山の登山は1日400人限定で、登山許可証の事前予約が必要です。