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ワイナピチュ登山とは
マチュピチュ遺跡(2430m)を守護するかのように聳える山・ワイナピチュ(2720m)は、往復2~2.5時間のハイキングで登ることができます。
一見すると、道の無い岩峰によじ登るような印象を受けますが、実際には山頂まで手を使わずに歩ける登山道が続きます。
現在、入山人数で制限があるので、予め入山許可証を持った人だけが登ることができます。1日登れる人数は400人で、最近では世界的に人気があるので、入山許可証は早めに取得する必要が出ています。
ワイナピチュ登山の行程と注意事項
ワイナピチュの登山口で入山許可証の確認をされてから、いよいよ登山開始です。緩やかな道は徐々に斜度を増して行きます。
入山許可証を持つ400人は2部に分かれてほぼ同じ時間に登ることになるので、山頂まで行列が続きます。そのためペースはとてもゆっくりで確実に登れるでしょう。
理想的な歩行ペースは、汗をかかずに肩で息をしない程度の安定して歩くことですので、この行列で歩くことで体への負担はとても少ないです。また、斜面では一歩一歩ゆっくり進めることは安全面でも良いことです
最後の登りは、インカ時代の段々畑と階段を歩きます。インカの人々はどうしてこれほど不規則な階段を作ったのだろうかと思いながら歩くことになります。ここからは登り・下りはそれぞれルートが異なりますので、道を譲り合うことなくゆっくり歩くことができます。
山頂部につくと、マチュピチュ遺跡の全容を望む絶景が広がります。ここは巨岩が積み重なり足元が不安定で、下から登山者もどんどんやって来るので、だいたい15分くらい滞在して景色を楽しんだなら下山することになるでしょう。
ワイナピチュ登山では、最も事故が多いのが「下山」時です。山頂部からインカ時代の石段を下りるところは注意が必要です。狭い石段の部分ではおしりをついて少しずつ降りるようにしましょう。
この不安定な石段の箇所は少しだけですので、石段が終われば山道を下るだけとなります。
ワイナピチュ峰から望む絶景
ワイナピチュ峰の山頂部からは、マチュピチュ遺跡を真上から望めます。切り立つ岩峰の斜面に張り付くように作られたマチュピチュ遺跡が「天空の遺跡」と呼ばれる所以はワイナピチュ山頂からであれば分かるでしょう
マチュピチュ遺跡から続く一本道の先には、「太陽の門」が見えます。ここはインカトレイル・トレッキングのゴールポイントです。
眼下には、崖下のウルバンバ川まで望むことができるので、マチュピチュ遺跡は、U字型の屈曲部の山肌に張り付くように位置していることが分かるでしょう。
インカの高度な建築技術とはいえ、マチュピチュ遺跡がどれほど難しい場所に立地するかを一目で見渡せるのが、ワイナピチュ峰の魅力です。
もう一つの名峰・マチュピチュ山(3082m)
ワイナピチュ峰からマチュピチュ遺跡を望むと、裏山のように聳えるのがマチュピチュ山(3082m)です。往復約3~3.5時間の行程でワイナピチュより高いですが、この山の山頂からはマチュピチュ遺跡とワイナピチュ峰を見下ろすことができます。
入山制限はまだなく許可証を必要としないので、ワイナピチュ入山許可証を取れなかった人にはお勧めです。