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夕焼け雲と名峰フィッツロイ
夕焼けに燃えるレンズ雲が、パタゴニアの空の一面を彩る。
これほど劇的に美しく変化する空は、パタゴニアでもアンデス山脈沿いで見ることができます。
名峰フィッツロイの山麓は、なかでも最も条件の整った場所と言えるでしょう
パタゴニアを南北に縦断するアンデス山脈で、フィッツロイ山麓は東に位置するからです。南極から吹く風は西から吹き、アンデス山脈で湿度が落ちるために、東側の空はわりと晴れていることが多いのです。
そして、東から望むアンデス山脈の上空はいつも暴風が吹き、レンズ雲が発生しやすいこともあります。
夕日の時間、真夏の2月頃であれば夜の10時頃に、ようやく陽が沈みます。
緯度が高いほどに夕日の時間は長いものです。
無限に形を変えるレンズ雲が、フィッツロイの上空で夕焼け雲となる。
この幸運な一瞬、いつも世界は厳粛に静まり返る。
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夕日の時間は、パタゴニアで最も美しい時間です。