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風景写真家・松井章のブログ

紅葉のパタゴニア:暴風に適応する南極ブナの繁栄

緩やかなパタゴニアの紅葉

パタゴニアの秋はとても緩やかに訪れる。
3月から紅葉は徐々に始まり、4月下旬にピークを迎えるまで、実に一ヶ月以上の時間をかけて晩夏から晩秋へと変化します。

パタゴニアで紅葉するのは「南極ブナ」の木です。この木はパタゴニアでは圧倒的な勢力で、森の木の大半を占めるほどに南極ブナは繁栄しています。

南極ブナの繁栄と順応性


南極ブナがパタゴニアで繁栄する理由の一つは、その柔軟な適応能力にあるでしょう。風の強い尾根に生える南極ブナはまるでハイマツのように地を這う低木となります。

土地が豊かで風の影響が少ない場所では、20m近い樹高にまで育ち森を形成します。

強風にも適応して、風向きに斜めに育つことでも、南極ブナは有名です。

南極ブナはパタゴニアを象徴する木なのです。

秋が下りてくる


パタゴニアで最初に秋を感じるのは、強風が吹く丘に登ったときでしょう。

標高差で300mほど高い丘で強風が吹きつける場所では、南極ブナは地を這うように生きています。これらの木々は最初に色づき始めます。まず黄色や橙色に色づき、徐々に濃く赤く変化していきます。

黄葉の黄色いラインが徐々に山麓に下りてくると、秋はいよいよ深まり、黄葉は紅葉へとさらに色を増していきます。

秋がもっとも深い季節には、山麓の南極ブナが紅葉に包まれます。
丘を見上げれば、山上の紅葉の色はくすみ、枯れ始めています。

フィッツロイ峰の花崗岩の岸壁にはうっすらと雪化粧を見ることができるでしょう。

亜南極地方の長い秋と冬の境目は、人が少なく静かで、毎日小さな変化を目で楽しめる美しい季節です。

【動画】南米パタゴニアの絶景:名峰フィッツロイ千変万化(アルゼンチン)

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《写真》世界の絶景写真フォトギャラリー:パタゴニア編

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