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フィッツロイ山群のもう一つの名峰:セロトーレ
パタゴニアのフィッツロイ山群(アルゼンチン)で、フィッツロイ峰に次ぐ第二の名峰はセロトーレ(3128m)です。針のように聳えることから針峰とも呼ばれ、世界で最も登攀が難しい山として有名です。
フィッツロイよりも周囲の天候は苛烈なので、山頂部は雲に包まれていることが多いです。山群の裏にある巨大な氷の塊「パタゴニア南部氷原」は、フィッツロイ峰とは谷一つ隔てていますが、セロトーレ峰とは直に接することから、セロトーレ峰の周囲にはパタゴニアでも特に激しい気候なのです。
一日の内に四季がある、と言われるパタゴニアの激しい気候を最も体現するのが、セロトーレ峰と言えるでしょう。山麓の谷を歩いていても、立っていられないほどの暴風が吹くことは日常茶飯事です。360度あらゆる角度から、暴風が叩きつけるので立っていられずに、這って進むこともあるほどです。
その激しい気候の中心部にあるセロトーレ峰は、鋭く屹立する美しい針峰です。フィッツロイ峰とは異なる迫力の山岳展望です。