パタゴニア最美の山が集うフィッツロイ山群において、針のように聳えるセロトーレ峰は世界で最も登攀が難しい山として有名です。
フィッツロイのすぐ横に鎮座するこの針峰セロトーレは、パタゴニアで最も荒れた気象条件に支配されています。
背後のパタゴニア南部氷原から吹く風がセロトーレにぶつかることで、この山の周囲には複雑な気流が発生します。
このセロトーレだけが不気味で巨大な雲に覆われることが多く、山麓の谷に暴風が吹き降りるときには、立って歩くことができないだけではなく、這って歩かないと身の危険を感じるほどの荒れ具合です。
フィッツロイ以上にセロトーレの山頂を望める機会は少ないので、今年はセロトーレ峰を望むことができてラッキーでした。