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ナンキョクブナの紅葉:パタゴニアの秋
パタゴニアの秋は、南極ブナが紅葉して紅く彩られます。
森のほとんどの木は南極ブナで成り立ちますので、フィッツロイ周辺は見事に紅く染まるのです。
パタゴニアの森の大半を構成する「南極ブナ」は、3種類に分かれます。
秋に落葉する2種の南極ブナ、レンガとニレが紅く色づきます。
紅葉の歩みはとてもゆっくりで、じわじわと一ヶ月近くかけて、紅葉は進んでいきます。
2週間ほどで一気に進む?極北”の紅葉に比べれば、パタゴニアの紅葉はとても歩みが遅いのですが、それでも真のピークはほんの3・4日のみです。
深化する紅葉は、降雪と融雪を繰り返すたびに一気に進みます。
その数日を逃さずに、紅葉が最も鮮やかな時に居合わせたいところです。
一方、人里に下りれば、黄葉を見ることができます。
暴風のパタゴニアでは、開拓時代に防風林として大量にポプラが植えられたからです。
黄土色のコイロン草の草原は地平線まで続き、ときおり現れる牧場では防風林が黄色く輝いています。
忙しい夏を終えて閑散としたチャルテン村では、村人はのんびりと冬支度をします。
秋のパタゴニアは、気温がかなり下がり、雪も頻繁に降りますが、最も美しい季節の一つです。