マゼラン海峡のプンタアレナスから、パイネ国立公園の玄関となるプエルトナタレスへ。
この道は強風に見舞われることが多い道で、吹く時には常に西から吹いてきます。
そのために、木も風向きに合わせて育つほどです。
この強烈な西風は、太平洋からやって来るので、とても湿った空気です。
チリ側のパタゴニアには、この湿った西風が直接ぶつかるので降水量が多く、結果として、南極ブナに覆われることになりました。
アルゼンチンとの国境を成すアンデス山脈に湿った空気がぶつかることで、西側のチリ側には大変な降雨をもたらすのです。
幹や枝、そして根が複雑に絡まり合い、風に翻弄されながら、樹海のように発達した原生林には、なかなか人が入りこむことができません。
この原生林の伐採が、チリ・パタゴニアの開拓民の最初に取り掛かった大仕事でした。