ウプサラ氷河の展望台は、クリスティーナ牧場の裏山にある。
往路は車で行き、復路はトレイルを歩いて下りるのがお勧めだ。
車で20分ほど斜面を登ると、すぐに樹林帯を抜けて岩盤がむき出しの荒涼とした風景に変わる。
地球の歴史のスパンで考えれば、ついさっきまで、ここは氷河に覆われていたのだ。
展望台の丘の近くで車を降りて、最後は歩いて登る。
途中に一軒の避難小屋がある。
80年ほど前は、この避難小屋の周りも氷河に覆われていた。その氷河調査のために使われていたのだ。今は避難小屋の周囲には全く氷河はなく、岩がむき出しの谷が広がるだけだ。
ウプサラ氷河の後退は、パタゴニアでも特に早いことで有名だ。
避難小屋の中には、当時のウプサラ氷河を撮影した貴重な写真が置かれている。
1931年と2006年の比較写真は、特に衝撃を受けるだろう。
避難小屋を出て、最後の岩の斜面を登って行くと、徐々にウプサラ氷河が見えてきた。