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アンアプルナBCの星空と朝日
アンナプルナ山群の核心部、標高4120mのアンナプルナBCに宿泊して、星空と朝日を撮影します。
このベースキャンプは、ぐるりと360度、アンナプルナ山群の名峰に囲まれている、まさに絶景スポットです。
10月、乾季の初めに当たるため、まだ雲が多いのですが、明け方はほとんど晴れていました。この日も早朝4時に起きて、まず星空の撮影を開始しました。
まずは東に見えるマチャプチャレの展望台へ。
マチャプチャレのちょうど山頂付近から陽が上るので、空が白み始めるのが早いからです。夜明けの2時間近く前ですが、やや空が明るくなっていました。
次は、アンナプルナⅠ峰とアンナプルナ・サウスを展望する北西側の展望台に移動します。
この展望台は足場が悪いので、暗闇の中ではとても注意が必要です。
満天の星空は想像以上に綺麗です。
そして、アンナプルナⅠ峰の上空の北の空には、人工衛星や流れ星が絶えず見えるほどに、夜空が騒がしかったのが印象的です。
朝、5時を過ぎると、空全体が白み始め、山の下の氷河までうっすらと見え始めました。
この黎明の時間は、一日の中で最も神聖なのではと思っています。
日の出に合わせて、山小屋からたくさんの人が展望台に登って来て、賑やかになります。
陽光の一線が最初に当たったのは、一番標高が高いアンナプルナⅠ峰(8091m)です。
屏風のような山の稜線が綺麗に照らされました。
そして、アンナプルナ・サウス(7219m)にも陽が当たりました。
東側にあるマチャプチャレの影が、この山に映っています。
黄金色に山々が輝いていたのは、20分ほどでしょうか。
影のラインがどんどん下がるに連れて、夜明けの神聖な時間は終わります。
空は青さを増し、宇宙を思わせるような黒いような青です。
雲一つ無い晴天の下、タルチョー(五色の旗)が風にはためいていました。
東のマチャプチャレには、早くも雲がかかっています。
乾季とはいえ、今年は例年とは違う雲の多さであるそうです。
▼山麓の黒い土砂の下は氷河です。休息な氷河交代により、水資源の枯渇が問題となっています。