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ナスカの地上絵の歴史と発見
ナスカの地上絵は世界で最も乾燥した大地に描かれた巨大な絵です。なぜ・誰のために描かれたのか今なお謎に包まれた地上絵は、ペルーで必ず訪れたい場所の一つでしょう。
上空から双発機で望む遊覧飛行では、想像以上に間近に地上絵をよく見ることができます。それぞれの絵をよく見るために低空で何度も旋回するからです。
ナスカの地上絵がどんな目的で作られたかは謎ですが、夏至と冬至の日没の方向を示す暦法関連のために描かれたというのが有力です。
ナスカの地上絵が描かれたのは、紀元前200年~紀元800年のナスカ文化の時代です。この時代に栄えたナスカ文化とは、現在のナスカ市周辺に栄えた砂漠の国でした。カワチ遺跡に代表されるピラミッドを遺していることから、高度に発展した文化であったと考えられています。砂漠に流れるいくつかの川を灌漑することで栄えました。
ナスカ文化の一つ前に同じ地域で栄えたパラカス文化を色濃く継承した文化で、出土した土器からも砂漠に花開いた文化の豊かさを知ることができます。土器は人やシャチ、リャマなど周辺に生きる生き物を模したものもあれば、幾何学的なデザインのものもあります。
約1000年続いた小さな文明の痕跡は、マリア・ライヘ博物館で見ることができます。ミイラも多数保存されている見ごたえのある博物館です。博物館の近くには、マリアライヘの展望台という地上絵を陸上から見下ろすために作られた櫓(ミラドール)もあり、「木」の絵を見ることができます。ここから見ると、地上絵の線は、砂漠の土砂を20cmほどなぞるように簡単に堀っただけであることに驚くでしょう。簡単な描画ですが、雨が降らず地震も無い土地では1000年以上もそのまま保存されているのです
この茫漠とした砂漠に地上絵が発見されたのは1939年のことでした。その後、マリア・ライヘという学者が中心となり、地上絵が発見され保護されていきます。ハチドリ、コンドル、クモ、サル、木など300以上の絵が発見されて、今もなお新しい絵が発見され続けています。
ナスカ周辺で望む絶景の旅:夕日と星空
リマからナスカの地上絵に行くには、陸路で片道6時間の移動が必要です。遊覧飛行の基点となるイカ(ピスコ周辺)を日帰りで往復するのが一般的ですが、リマ発着で往復12時間以上の行程で、遊覧飛行はわずか40分ということを考えると、時間があれば1泊したいところです。
リマからナスカへは南北アメリカ大陸を縦断するパン・アメリカン・ハイウェイを通行します。
1泊する場合には、夕日や星空の鑑賞をするのもお勧めです。ホテルから砂漠に車を走らせて、地平線に沈む夕日や満天の星空を望みましょう。
また、1泊することで、マリア・ライヘ博物館やミラドール、そして砂漠のオアシス・ワカチナへ行くこともできます。
モデルプラン:ナスカの地上絵2日間
1日目:
午前、専用車でリマ発。
午後、ナスカ近郊のマリア・ライヘ博物館と展望台へ。
※希望があれば、ワカチナ・オアシスへ。
夕刻、希望があれば、夕日鑑賞のオプショナルを手配します
夜、希望があれば、星空鑑賞のオプショナルを手配します
2日目:
午前、「ナスカの地上絵遊覧飛行(所要約40分)」
※天候によりフライト時間は変動します。
午後、専用車でリマへ。
夕刻、リマ着。
※深夜発の国際線への搭乗も可能です。
関連ページ:ナスカの地上絵