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レンソイス砂漠:シーツと名付けられた白砂漠
ブラジル北東部、マラニャン州にあるレンソイス砂漠は、年に約3ヵ月だけ無数の湖が湧き出す唯一無二の絶景スポットです。
“レンソイス”は、日本語では「シーツ、リネン、タオル」を意味するポルトガル語です。
白い砂丘の連なりが、柔らかい布が波打つように見えることから名づけられました。
実際にこのネーミングはまさにぴったりな表現だと思います。
この砂漠がシーツに例えられる理由は、白い砂にもあります。
真っ白な砂漠が地平線まで延々と砂丘が波打つ様を見れば、“シーツ”に例える理由も理解できるでしょう。あるいは風に揺れる白いカーテンのようにも見えます。
この砂漠の砂が白いのは、砂粒が「水晶」で成り立つからです。細かい水晶の砂粒はよく見れば半透明で、太陽が中天にあるときには砂漠を白く輝かせ、朝日や夕日の時間には橙色に優しく色を変化させます。
「水晶の砂粒」には壮大な地球のドラマが秘められています。
簡単に言えば、内陸から川を伝って流されてきた土砂から、水晶だけが残されたと考えても良いでしょう。
レンソイス砂漠の東端にあるプレギサス川から大西洋に流された土砂は、海で攪拌されて水晶だけが残されました。南赤道海流は砂を押し戻すように大西洋から陸側に流れているので、水晶の砂をブラジル北東部の岸に漂着させます。漂着した砂は南米北東部に吹く貿易風により内陸へと吹き飛ばされます。
こうして気の遠くなるような歳月をかけて、岸に積もる水晶の砂はいつしか巨大な砂漠を形成しました。
湖が湧き出すと美しいエメラルド色に湖に染まるのも、水晶の砂粒による光の反射があるのでしょう。
壮大でありながら、どこか優しい風景が広がるのが、レンソイス砂漠です。
「レンソイス(ブラジル)」専用ページ
【動画】空撮絶景:レンソイス・マラニャンセス国立公園の幻想風景-4K(ブラジル)
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