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躍動する地球は、一つの生命体なのかもしれない
地球を一つの生命体のように考える「ガイア理論」は、地球と生物の相互作用を『一つの生命体』とみなす考えだ。それは言い換えれば、地球による緩やかな自浄作用と言えるだろう。
微細なバランスは神による匙加減と言えるほどに珍妙で、私たちヒトは無限大の掌の上で圧倒される。
壮大な風景を目の前にして、恍惚とした畏怖の念を抱くことがときどきある。それは地球がまるで自ら鼓動するように躍動的な表情を見せるときだ。善も悪も無い巨大な力を目のあたりにして、ただただ原初的に圧倒されたときに、ヒトは“神”という概念を作り出したのかもしれない。それは世界を司る摂理だ。
神による造形が息づくように世界を覆う瞬間に立ち会えることは、人生でいったい何度あるだろうか。その地球の表情に、人は狂おしいほどの感情の起伏を感じる。それは“感動”という表現を越える情動だ。
ブラジル・レンソイス砂漠の空撮写真
写真は、ブラジル・レンソイス砂漠の空撮写真です。
1年間の中で約3カ月だけ、水晶の白砂の砂漠を2万個の湖が埋め尽くします。その途方もない光景を見るために、セスナ機で飛び立ちました。
これからレンソイス砂漠を3日間歩いて大西洋を目指す前に、トレッキングの全容をイメージするためには、空から見つめるしかない。
壮大な地球の鼓動を具現化した砂漠の中で、ヒトの存在は豆粒ほどの存在感もないことを目のあたりにして、地球が作り出した壮大なアートの世界に入る禊を行いました