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トレッキング4日目:壮大な遺跡群を歩く
トレッキング最終日は、夜明けに前に起きて、朝日を待ちたいところです。
稜線のキャンプは、インカトレイルで最も展望の良い立地だからです。
ビルカバンバ山群の最高峰サルカンタイ峰(6264m)とウマンタイ峰(5459m)が朝日に照り輝く瞬間は、プユパタマルカにキャンプしなければ望めない特別な展望です。
朝日と氷雪の峰々を望みながら朝食を食べて、いよいよトレッキング最終日の始まりです。
意気揚々とスタッフ達も出発します。
キャンプの真下にあるプユパタマルカ遺跡を見学しながら、少しづつ標高を下げて森の中へ。ここからは山の展望はなくなり、森の中を遺跡見学しながら歩きます。
ここまで来ると、古道の出来はさらに堅固なのとなり、当時の職工たちの執念が伝わってきます。たとえ行く手に大きな岩があったとしても、道は避けることなく、巨岩を階段状に削りながら道は進みます。インカ時代の人々の頑固さをきっと感じることでしょう。
密林に埋もれて、まだ発掘されていない遺跡が顔を覗かせている部分もあります。マチュピチュ遺跡も含めて、まだ当時の遺跡の全容は掴めていないのです。
“太陽の畑”を意味する日当たりの良い斜面の「インティパタ遺跡」も、全容が掴めない巨大遺跡の一つで、密林から一部だけ顔を出しています。
遺跡内の階段を歩き、インカトレイルをさらに奥へ。
お昼前に到着するのが「ウィニャイワイナ遺跡」です。
遺跡を見学する前に昼食を食べて、いよいよ最後の「ウィニャイワイナ遺跡」を見学します。見事な段々畑は半円状に広がります。遺跡の段々畑は下は森に覆われていますが、谷底まで続く巨大な遺跡です。
ウィニャイワイナ遺跡の見学後、いよいよインカトレイルの最後の部分です。最後は、じわじわと登る石段を一歩一歩登ります。ストーリー性までも考えて作られたインカトレイルでは、この最後の登りで景色を見せないのも一つの仕掛けなのかもしれません。
石段のかなたに「門」が見えてきたら、インカトレイルのゴールも間近です。「太陽の門(インティプンク)」をくぐると、目の前にマチュピチュ遺跡が現れます。
4日間かけて歩いた末に現れるマチュピチュ遺跡は感動的で、ときに涙を流す人もいるほどです。
「太陽の門」から望むマチュピチュ遺跡の背後には、巨大なワイナピチュ峰も見えます。「太陽の門」からマチュピチュ遺跡までは、感動の余韻にひたりながら、約40分ほど歩き、トレッキングは終了となります。
この日はマチュピチュ遺跡内に入る時間はありませんので、シャトルバスでマチュピチュ村へ下ります。
先に到着したポーター達が、荷物をホテルに届けているはずです。
4日間のテント泊トレッキングの達成感とともに、まずはシャワーを浴びて、ビールを飲みたいところです。
マチュピチュ村は標高2400mで低いです。インカトレイルで慣れた体には高山病の恐れもないので、ビールの味も格別でしょう。