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縦走トレッキング前の「高所順応」の重要性
ペルー・ワラスを基点にブランカ山群(ワスカラン国立公園)やワイワッシュ山群でテント泊の縦走トレッキングを行う場合、正しい「高所順応」を十分にしているかどうかがトレッキングの体調に大きく影響します。
標高4000~4700mを歩くこの地域の縦走トレッキングでは、できれば、トレッキング前に1日か2日の時間を作り、しっかりと高所順応を行いたいものです。
弊社では、トレッキング前の『高所順応プラン』としていくつかプログラムを用意しています。下記で簡単に高山病について説明していますが、高山病の影響を最小限に抑えるには下記の心がけとともに、『高所順応プラン』に参加することが最も有効です。
高山病とは
「高所病」とは、正確には病気ではなく、高地で生じる様々な症状の総称です。症状の大小はありますが、症状のまったくでない人はいませんので、高山病にはかかるものと考えると良いでしょう。では、その高山病の影響を最少にするにはどうすべきかを下記リンクにまとめました
【高山病の安全管理】高山病を予防するための正しい知識と対策
7つの高所順応プラン
ブランカ山群とワイワッシュ山群のトレッキング適期は、5月~9月です。
高所順応プラン①:ヤンガヌコ谷
専用車でペルー最高峰ワスカランの北麓のヤンガヌコ谷へ。ヤンガヌコ湖とチナンコチャ湖の美しい氷河湖でワスカラン国立公園に入ります。
車で4700mの峠まで登り、ワスカラン、チョピカルキ、ワンドイ、ピスコ、チャクララフなどの名峰を望みます。
高山病が発症する前に、体力を使わずに車だけで高所順応するプランです。約2時間ほどのハイキングを含めることも可能です。
高所順応プラン②:ウルタ谷
専用車で4900mのオリンピカ峠を目指します。この峠からは、ペルー最高峰ワスカランを始め、チョピカルキ、コントライェルバス、ウルタなどを望みます。
高山病が発症する前に、体力を使わずに車だけで高所順応するプランです。車で少し下山して4000m前後の花畑を2時間ほどハイキングして、ピクニックすることも可能です。
高所順応プラン③:ラフコルタ湖
名峰ワンツァン峰と巨大なアイスフォールの迫力ある展望がラフコルタ谷(4200m)の魅力です。入山には許可が必要なことから、入山者は少なく迫力の山岳展望を静かに楽しめます。
車でアプローチするので、歩行時間はないですので、初日の高所順応に有効です。
高所順応プラン④:パロン湖
ピラミッドのような山容の名峰ピラミデを望むパロン湖(4100m)で、約2時間の軽ハイキングをします。エメラルド色がひときわ濃い氷河湖と氷雪峰にずらりと囲まれた展望の谷を歩きます。
高所順応プラン⑤:山岳写真+グランピング
ヤンガヌコ方面の日当たりの良い草原でグランピングをします。目の前に、名峰ワスカランとワンドイが聳えていますので、山岳写真には最高の立地です。朝日・夕日・星空まで望む時間はたっぷります。キャンプはグランピング仕様で、テントの中には椅子とテーブルとベッドも置きます。専属シェフは美味しいペルー料理を作り、食堂テントも貸し切りとなります。常に温かい紅茶やコーヒーが出る環境の中で、体力を使わずに高所順応するプランです。
高所順応プラン⑥:チュルップ峰ハイキング
山麓の氷河湖を往復する約6時間のハイキングです。3800mから4400mの氷河湖を往復します。
高所順応プラン⑦:69湖ハイキング
名峰チャクララフ直下の氷河湖ラグーナ69(4600m)を4100mのデマンダ谷から往復する往復約6時間のハイキングです。ワスカラン、チョピカルキ、ヤナパッチャ、ピスコ、チャクララフの名峰群を望めます。