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オキナワ移住地
「オキナワ移住地」は今年で70周年を迎えます。
20世紀前半に入植した最初の日本人には多くの沖縄県人がいました。第二次世界大戦後の混乱で困窮にあえぐ同胞に、ボリビア移住を呼びかけたのがこの移住地の始まりです。
こうした動きの中で、当時アメリカの統治下であった琉球政府が、1954年に移民団をボリビアへ送り出します。
ボリビアに到着した人たちは「うるま移住地」で開拓を開始します。道路も水道も無いジャングルの開拓は困難を極めました。そして、風土病の蔓延とともに死者が出たことで、この移住地を放棄することになります。
その後、さらにもう一回の転住を経て、ようやく今の「オキナワ移住地」が建設されました。
このオキナワ移住地も、当初は手つかずのアマゾンの原生林でした。
今の移住地からは全く想像できないことですが、インフラの何も無い原生林で、人々は人力で開拓を続けたのです。
(▲オキナワ第一日ボ学校での日本語クラス)
その後、移民事業は、沖縄返還に伴い、琉球政府から日本政府の海外移住事業団(JICAの前身)に引き継がれました。移民は1969年の第19次移住者まで続き、オキナワ移住地は第1、第2、第3へと拡大を続けました。
農業も試行錯誤の連続でした。陸稲、綿花、大豆、トウモロコシ、小麦、サトウキビなどへと農業の中心は推移しました。その過程で、機械化や大規模農業への転換をけん引したのがCAICO(コロニアオキナワ農牧総合協同組合)です。
当初の焼き畑農業から大規模農業への転換を成し遂げて、今日ではオキナワ移住地は穀倉地帯としてボリビアで評価されています。
松井章写真展「ボリビア-オリエンテ地方と日本人移住地(コロニア)」のご案内
ボリビアの2つの移住地で撮影した写真を、こちらの写真展の「特別展示:絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~」というコーナーで展示します。
“ボリビア独立199周年”の特別イベントとして、ボリビア大使館と写真展を開催します。会場は、スペイン政府の文化施設「インスティトゥト・セルバンテス東京」です。
今年のボリビア写真展のテーマは「東部オリエンテ地方」です。アマゾンに由来するオリエンテ地方の風景写真を展示します。また、特別展示「絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~」では、2つの日本人移住地、オキナワとサンフアンの今を、写真とともにご紹介します。
《松井章写真展:ボリビアを知ろう ~東部オリエンテの魅力~》
<特別展示:絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~>
*日本・ボリビア外交関係樹立110周年
*日本人ボリビア移住125周年
・会期:8月3日(土)-31日(土)
・開館時間: 月~土 10:30 – 17:00 / 休館日:日曜日・8/15(木)
・写真家(松井章)在廊日:近日に公表します。
・主催:ボリビア大使館
・会場:インスティトゥト・セルバンテス東京2F(東京都千代田区六番町2−9 セルバンテスビル)
・写真展の詳細→ https://www.andina-travel.com/blog/bolivia2024/