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125年前に始まるボリビア日系移民
ボリビア東部(オリエンテ地方)に、日本人が移住を始めてから今年で125年が経ちます。
20世紀初期の南米への日本人移民は、ペルーやブラジルが先行して始まりました。
ペルーにたどり着いた第一回目の移民約800人の移民の中には、見通しよりもはるかに厳しい環境から、ボリビアへの転住をした人々がいました。
当時の世界的なゴム需要に合わせて、ボリビアのアマゾンに空前の天然ゴム・ブームが到来していたからです。ペルーからアンデス山脈を越えて、ボリビアの日系移民の最初の人たちは、アマゾンのベニ地方に天然ゴムの採集などの労働を求めてやって来ます。最盛期には約800人ほどがリベラルタという町に暮らしていました。
その後、ゴム景気の終焉とともに、日本人移民の中にはアマゾンを離れて、ラパス等の都市圏で定住する人も現れます。日本人らしい器用で勤勉な性格を活かし、都市で床屋やクリーニング店、あるいは商店などで生計を立てていました。最初の日系移民は、地元のボリビア社会に同化しながら、最初の地歩を固めたのです。
2つの世界大戦を経て、現在に繋がる次の日本人移民が到着するのは、第二次世界大戦後となります。
1954年に始まる「オキナワ移住地」と、1955年に始まる「サンフアン移住地」です。
どちらの移住地も、人々はまさにゼロの状態からアマゾンの原生林の開拓を始めました。途中で離脱する人も後を絶たない厳しい生活を経て、徐々に生活の基盤を築きます。
多くの苦難を乗り越えて、現在では大規模農業化とともに、2つの移住地の農業・畜産業・養鶏業は、ボリビアの食糧自給率や輸出にも大きく貢献するほどに発展を遂げることになりました。
松井章写真展「ボリビア-オリエンテ地方と日本人移住地(コロニア)」のご案内
ボリビアの2つの移住地で撮影した写真を、こちらの写真展の「特別展示:絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~」というコーナーで展示します。
“ボリビア独立199周年”の特別イベントとして、ボリビア大使館と写真展を開催します。会場は、スペイン政府の文化施設「インスティトゥト・セルバンテス東京」です。
今年のボリビア写真展のテーマは「東部オリエンテ地方」です。アマゾンに由来するオリエンテ地方の風景写真を展示します。また、特別展示「絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~」では、2つの日本人移住地、オキナワとサンフアンの今を、写真とともにご紹介します。
《松井章写真展:ボリビアを知ろう ~東部オリエンテの魅力~》
<特別展示:絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~>
*日本・ボリビア外交関係樹立110周年
*日本人ボリビア移住125周年
・会期:8月3日(土)-31日(土)
・開館時間: 月~土 10:30 – 17:00 / 休館日:日曜日・8/15(木)
・写真家(松井章)在廊日:近日に公表します。
・主催:ボリビア大使館
・会場:インスティトゥト・セルバンテス東京2F(東京都千代田区六番町2−9 セルバンテスビル)
・写真展の詳細→ https://www.andina-travel.com/blog/bolivia2024/