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高原都市・ラパス
富士山と同じ高さにあるボリビアの首都・ラパスは、宇宙に最も近い都市と言えるでしょう。
盆地状のラパスは中心部が標高3650mに、そして年々増加する人口により人々は盆地から溢れるように、外縁部(4000m)にも衛星都市エル・アルトを建設しました。
アンデス高原の宙(そら)
アンデス高原(アルティプラーノ)に訪れる乾季、雲一つない快晴の日に空を見上げていると、青を越して黒いというほどに空は深く青い。大げさにいえば、それは宇宙を感じさせるほどの青さです。空はあまりにも大きいので、まるで世界に覆いかぶさるようで圧迫感さえも感じるほどです
森林限界を越えて、生命の気配が希薄な高原地帯に、ボリビアのアイマラ族の人々はインカ文明よりもはるか以前から住んでいます。
空気が薄く生存に不利な荒野に居を定めた理由はいったい何なのか。まだ見ぬ新しい世界へ移動・拡散を続けるのが人類の性というものなのでしょう。アイマラ族の人々はこの地に古代文明を築き多くの遺跡を残し、インカ文明へと引き継がれることになります。
古代の人々は宙と交信するためにこの地を選んだのかと思えてしまいます。
ラパスの夜景
青黒いアンデスの空は、夕日とともに橙色に変わり、日没とともに夜闇に沈むと都市の夜景は暖かいナトリウム灯の光に照らされました。
夜闇に浮かぶ霊峰イリマニを前に、ナトリウム灯のオレンジ色の夜景はとても心を暖かく感じさせるように優しく灯っていました