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アルゼンチンのレインボーマウンテン:“14色の山”オルノカル
“虹の谷”と呼ばれるアルゼンチン・ウマワカ渓谷で、「オルノカル」は核心部ともいえる奥地の絶景ポイントです。
日本の約8倍の面積を有する南米の大国・アルゼンチンでは、実に多様な風景を見ることができます。
その中でも、ウマワカ渓谷は一種独特な雰囲気のエリアです。
それは、ペルーを中心に栄えたインカ帝国において、ウマワカ渓谷は辺境地区として、インカ帝国の一部であったことも大きな要素です。住民の大多数はインカの末裔ケチュア族の人々で、今も民族衣装をまとい伝統文化を守り暮らしています。
そして何よりも、ウマワカ渓谷に広がる不思議な景色が重要です。ウマワカ渓谷ははアンデス山脈の東斜面に位置して、太古の昔から主に隆起により地形が形成されています。山々の斜面では、地層の断面が圧縮で捻じれるように露出しています。多くの鉱物が含まれることから、地層はカラフルに輝いています。そのことから、ウマワカ渓谷は“虹の谷”と呼ばれたりします。
スピリチュアルという言葉を当てはめたくなるほどに、乾燥した渓谷を覆う不思議な景観と漂うウマワカ渓谷の空気に人は魅了されてしまうのです。
「オルノカル」は、ウマワカ渓谷の中でさらに奥地にある山です。近年は道路が開通したことから観光で行くことができます。
オルノカル山に露出する地層の規模は、ウマワカ渓谷で最大です。標高差1000mほどの山肌には、数千万年という時を刻む地層がダイナミックに、まるでのたうつように褶曲しています。
太陽光線の角度に応じて、微細に色を変化させることから、虹の7色を越えた「14色の山」と呼ばれるようになりました。
アンデス高原のウマワカ渓谷は、4月~9月は乾季で晴れることが多いのでお勧めです。レインボーマウンテンとも呼ばれるオルノカルが、その時間に応じて色彩を変化させる絶景の展望台は標高4300mに位置します。
高山病の影響を受けますが、できるだけ長い時間の滞在で、刻々と山肌の色彩が変化する様子を見たいものです。
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