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スペイン・アルゼンチン合作映画『笑う故郷』の舞台:アルゼンチン
映画『笑う故郷』の舞台、アルゼンチンは日本から最も遠く離れた国です。
マラドーナとタンゴというイメージしかありませんが、アルゼンチンの自然は多様で、国土の大半を覆う大草原パンパはとにかく広い。
タンゴで有名な首都ブエノスアイレスでさえも、その洗練された都市景観を覆う空に、遠く草原の風を感じてしまいます。
スペインとイタリアからの移民が国民構成の大半を占めることからも、アルゼンチンが南米の中で特異な存在であることが分かります。
南米の中でも独特な国民性のアルゼンチン人は、チェ・ゲバラの祖国です。ゲバラという人が生まれたのは、アルゼンチンにその土壌があったからこそでしょう。
かつて南米の盟主として発展したその自覚は、少し情緒的な南米主義とも言えるかもしれません。どこかに憂いを感じつつ、しかし底抜けに明るい面もある国民性の背後には、アルゼンチンの歴史的な経緯があるのです。
普段のんびりとした彼らが、ワインやマテ茶を飲みながら真剣に語り始める姿は、僕の好きなアルゼンチン人の場面の一つです。
アルゼンチンという国がどんな国なのか、きっと大半の人がイメージできないと思いますが、この映画を見てアルゼンチン理解の発端にしてみるのも良いかもしれません。
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映画『笑う故郷』
9月16日(土)~岩波ホールにて公開
名古屋シネマスコーレ他全国順次公開予定
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2016年ヴェネチア国際映画祭の最優秀主演男優賞に輝くオスカル・マルティネスの圧倒的な演技と緻密に入り組んだドラマ構成。監督は『ル・コルビュジエの家』の奇才ガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーン。可笑しくて、哀しくて…笑うに笑えず、泣くに泣けない人間模様!数多くの映画賞を受賞した話題作『笑う故郷』
2017年9月16日(土)岩波ホールにて公開!!