10月12日は、アルゼンチン・パタゴニアのフィッツロイ山麓、チャルテン村の建設30周年記念日です。
1910年頃から、フィッツロイ山麓の開拓は、主にフィッツロイ牧場とラ・キンタ牧場により行われていましたが、現在のチャルテン村付近は30年前まで無人の土地でした。
チャルテン村の建設までは、アルゼンチンの実効支配が曖昧であったために、ときおりチリ軍との小さな衝突が繰り返されていました。国境線は1902年頃のペリト・モレノ探検隊の調査で確定していましたが、この種の争いはおそらく世界共通ということなのでしょう。
チャルテン村は、そのような実効支配と、トレッキング・ツーリスト誘致の2つの目的で建設されたのです。
私が初めてチャルテンを訪れたのは、約20年ほど前でした。食糧を買える店は一軒のみで、カラファテとチャルテンを結ぶ国道40号線も未舗装でした。
当時に比べると村の規模はとても大きくなってしまいました。しかし、フィッツロイ山麓のトレイルは、厳しい国立公園の規制により、20年前とほぼ同じ状態を保っています。
この20年でのチャルテンの大きな発展は、南米全体でツーリスムが大発展したのと歩みが共通しています。
これからの10年や20年で、開発がどのように浸透して行くのか気にはなりますが、トレイルは手つかずで残っていて欲しいものです。