アンデス高原鉄道のアンディアンエクスプローラ号にて。
展望車両で景色を眺めていると、民族音楽(フォルクローレ)の楽団が音楽を奏で始めた。ケーナとチャランゴの音色は、どこか哀愁を漂わせていて、アンデスの高原(アルティプラーノ)の風景にピッタリと合う。
音楽と風景の不可分の関係性を、フォルクローレとアルティプラーノほどに感じることはないのだ。
夕方、太陽が西の地平線に沈む頃に、チチカカ湖のすぐ近くの工業都市・フリアカに入る。にわかに風景は賑やかになり、旅の終焉が近い事も感じさせる。
そうしているうちに、ほぼ定時の18:30に、プーノ到着。
鉄道の中でひととき仲良くなった人々ともお別れして、各々の宿へと解散する。
鉄道の旅には、独特の旅情がある。
長いようで短い一日は、いつまでも残るような思い出になると思っている。