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パタゴニア南部氷原(大陸氷床)とマルコーニ峠
大陸氷床から流れ出す氷河の一つ、マルコーニ氷河を目指して、エレクトリコ川を遡る
エレクトリコ川の深い谷も、数万年前の氷河の爪痕だ。硬い花崗岩をえぐりながら下流へ幾筋もの谷が流れる。
氷河に磨かれた花崗岩には、いくつもの引っ掻いたような線を見つけるだろう。これは氷河に運ばれていた岩が気の遠くなるような時間をかけて、氷河に押しつぶされて、引きずられながら基部の花崗岩を削った痕で、“擦痕”と呼ばれる浸食作用の一つだ
マルコーニ氷河が見えてくると、サイドモレーンの崩れやすいガレ場を歩いて、氷河末端部へ。
氷河の表面を覆う岩石を辿りながら、氷河に入り込む
足元は徐々に青くなっていく。岩石の下は、紛れもない氷河だ