Loading

風景写真家・松井章のブログ

フィッツロイ山麓の清冽な水を飲む

1_3.jpg
夕方の風は、骨身に染みるように冷たい
パタゴニア大陸氷床で、セロトーレ直下からの風を楽しめる余裕があるのは一つの幸運だ
世界でも稀にみる悪天候のまさに核心部にいるからだ
氷河源流部の氷は圧縮されて硬く密度が濃い。氷河は、セロトーレから吹き飛ばされた砂利で薄く覆われているが、砂利の間にときおり穴を見つける。
その穴は、深く深く青い。透明で底の石が見えるが、どのくらいの深さなのか見当もつかない。じっと見ていると吸い込まれそうに危うく感じてしまう。
このような清冽な水をたたえた泉は、氷河からの贈り物と言ってもいいだろう
コップで掬い取り、水を飲めば、体中が喜んでいるようで溜息が出る。
セロトーレを見ながら、水を飲む幸せ。
その時は間違いなく、あの水は世界で一番美味しい水であった
水筒をこの水で満たすと、何とも言えぬ満足感で夜を迎えられた
3_3.jpg
6_3.jpg

グランドキャニオン・トレッキング⑤:植生と気候帯の驚異

パタゴニア氷原を取り巻く、この世あらざる景色

関連記事

  1. フィッツロイ北面を望むコンドル湖のロッジにて②

    2015.04.24
  2. 「パタゴニア南部氷床トレッキング」、動画を作成しました!

    2013.05.02
  3. 深く青い秘密の湖:ヘルシンガー牧場⑤

    2015.10.16
  4. 青い氷穴・アイスケーブを探して-ビエドマ氷河ハイキング(エルチャルテン村)

    2018.03.21
  5. BA Styleコラム8月号:パタゴニアの大草原の美食「羊のアサード」

    2021.08.13
  6. パタゴニアの風と森:亜南極に順応した「南極ブナ」の繁栄

    2017.07.10
パタゴニア
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP