その姿がクッションのように見える灌木を、パタゴニアでは「マタ」と呼ぶ。
スペイン語で“灌木”という意味だ。
ノトロと同じく、氷河が後退した荒地に最初に生える植物だ。
マタ・グアナコは、まだ残雪が残る初春に、真紅の花を無数につける。
マタ・バロッサは、春から夏にかけて、黄色い花をつける。
どちらも鋭い棘をつけていて、強風に順応して背が低い。
一見すると荒涼としたパタゴニアの大平原にも、季節を彩る花があるのだ。
*Mata Guanaco (Neneo Macho): Anarthrophyllum desideratum
*Mata Barrosa: Mulinum spinosum