アンデス高原鉄道・アンディアンエクスプローラ号は町に入ると、鉄道は速度を緩めて徐行する。
線路の両側はギリギリまで露店の軒先が伸びていて、油断すると展望車両の乗客は接触してしまいそうだ。
鉄道が通り過ぎると、何事もなかったように線路を人々が行き交う。なかには風呂敷を広げて露店を再開する人の姿も見えた。
農村風景が延々と続くと、標高が4,000mに達する地域であるのを忘れてしまいそうだ。
農作業をする人々が見える。特に子供達は鉄道をじっと見つめていて、手を振ってくれたりする。
最高地点のラヤ峠に向けて標高が徐々に上がるにつれて、人の姿もまばらになり、険しいアンデスの山々が姿を現す。ラヤ峠では20分ほど車両は止まり、下車することができる。
峠を越えると鉄道の旅はいよいよ後半で、ゆるやかに標高は下がり、チチカカ湖を目指すことになる。