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パタゴニア南部氷原(大陸氷床)
ビエドマ氷河の歴史を辿る壮大なトレッキングも、ビエドマ湖で終了となる。
ウエムル峠を越えると展望も大きく変わる。
氷河と山の展望から、地平線まで広がる草原の展望へと変化するのだ。
コンドルが舞う谷間をおそるおそる覗くと、眼下にビエドマ氷河の末端部が見えた。
氷河の水源地となる大陸氷床のセロトーレ周辺部から、末端までの約30キロほどの距離で、氷河の表情は刻々と変化していった。
そうして最後に、ビエドマ氷河はビエドマ湖に没することになる。
広大な大氷原から流れ出た氷河は、狭い谷を大変な圧力とともに流れて行く。
それが氷河谷だ。
近い未来にこのビエドマ氷河も後退して、美しい谷が生まれるのかもしれない。