Loading

風景写真家・松井章のブログ

ガラパゴス諸島のシンボル:世界最大のゾウガメ


ガラパゴス諸島の「ガラパゴス」はスペイン語で「陸ガメ」を意味するのはご存知だろうか。

かつて大航海時代、スペイン人の探検隊が辿り着いたころ、ガラパゴス諸島のいたるところで、この巨大なゾウガメを目にすることができた。そのことから「陸ガメの島」=「ガラパゴス諸島」と呼ばれるようになったのだ。

その後、ゾウガメは乱獲の対象となり、諸島からほとんど姿を消してしまった。島を訪れる漁師や探検隊にとって、ゾウガメは簡単に捕獲できる貴重な食料となったのだ。また、研究対象として大量に連れ去られたことも一因だ。そして、移住した人々の家畜やイヌが、ゾウガメの生息を窮地に陥れてしまった。
絶滅寸前の状況であったが、国立公園として管理されるようになり、現在では手厚く保護・繁殖が行われている。島によっては絶滅したり、あるいは10頭まで減り絶滅寸前に追いやられた島もあったが、今では人工飼育の発展もあり確実に数が増えている。

サンクリストバル島のゾウガメ保護センターでは、体長1.5m近くあり、体重はおよそ200キロという巨大なゾウガメが重そうな甲羅を背負い、のしのしと茂みを歩いている。ガラパゴスゾウガメは世界最大の陸ガメなのだ。

島ごとに異なる進化を辿ったゾウガメは、約10種類に分化する。その違いは甲羅の形で判断することができる。鞍型と呼ばれる形の甲羅を持つゾウガメは乾燥地帯を好み、ドーム型と呼ばれる形の甲羅のゾウガメは湿潤地帯であった。このように島ごとの気候の違いに合わせて、それぞれの進化の道を辿ったわけだ。

関連ページ

シュティフター「水晶」の世界観/パタゴニアの聖地フィッツロイ

ペルー・マチュピチュ遺跡:2019年からの入場制限

関連記事

  1. 雲と風の大草原:パタゴニアのパンパへ

    2024.05.09
  2. レンソイス砂漠に生きる野生動物

    2023.04.26
  3. アラスカの原野を歩く「キャンプ・デナリ&カリブー・ロッジ」ツアー報告

    2017.08.28
  4. ブラジル・レンソイスの不思議:水晶の白い砂漠と極彩色の湖

    2017.06.17
  5. 温暖化によるペリトモレノ氷河の後退がいよいよ始まる

    2024.04.12
  6. マチュピチュ遺跡を巡る④:絶景の展望台“石切り場”

    2020.10.12
パタゴニア
2025年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP