ガラパゴス諸島の「ガラパゴス」はスペイン語で「陸ガメ」を意味するのはご存知だろうか。
かつて大航海時代、スペイン人の探検隊が辿り着いたころ、ガラパゴス諸島のいたるところで、この巨大なゾウガメを目にすることができた。そのことから「陸ガメの島」=「ガラパゴス諸島」と呼ばれるようになったのだ。
その後、ゾウガメは乱獲の対象となり、諸島からほとんど姿を消してしまった。島を訪れる漁師や探検隊にとって、ゾウガメは簡単に捕獲できる貴重な食料となったのだ。また、研究対象として大量に連れ去られたことも一因だ。そして、移住した人々の家畜やイヌが、ゾウガメの生息を窮地に陥れてしまった。
絶滅寸前の状況であったが、国立公園として管理されるようになり、現在では手厚く保護・繁殖が行われている。島によっては絶滅したり、あるいは10頭まで減り絶滅寸前に追いやられた島もあったが、今では人工飼育の発展もあり確実に数が増えている。
サンクリストバル島のゾウガメ保護センターでは、体長1.5m近くあり、体重はおよそ200キロという巨大なゾウガメが重そうな甲羅を背負い、のしのしと茂みを歩いている。ガラパゴスゾウガメは世界最大の陸ガメなのだ。
島ごとに異なる進化を辿ったゾウガメは、約10種類に分化する。その違いは甲羅の形で判断することができる。鞍型と呼ばれる形の甲羅を持つゾウガメは乾燥地帯を好み、ドーム型と呼ばれる形の甲羅のゾウガメは湿潤地帯であった。このように島ごとの気候の違いに合わせて、それぞれの進化の道を辿ったわけだ。
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