アコンカグアのベースキャンプは、3400mのオルコネス谷の「コンフルエンシア」だ。「コンフルエンシア」とはスペイン語で「合流点」を意味する。
このベースキャンプから谷は2つに分かれて、一方は登頂ルート、もう一方は南壁展望台へと向かう。山頂への登山者や、展望台へ向かうトレッカーで賑わっており、大きなテント村となっている。
オルコネス谷の出発点では大きく見えていたアコンカグアも、ベースキャンプ周辺では周囲の山に遮られて、山頂部だけを望める。
オルコネス谷から半日かけて、コンフルエンシアに到着すると、スタッフはすでにテントを設営して、専用の食堂テントには飲み物や軽食を山盛りにして待っていてくれた。
午後3時の軽食は、チーズとサラミの盛り合わせ、アルゼンチン定番の「ピカーダ」だ。、
※ベースキャンプで義務付けられているメディカルチェックやベースキャンプの施設・宿泊形態については、専用ページ「アコンカグア」をご覧ください。
大きなキッチン・テントにはシェフもいるので、夕食はアルゼンチン料理だ。アルゼンチン料理といえば、「牛肉」となる。山の中でも、アルゼンチン人は期待通りにアサード(バーベキュー)で特大のお肉を焼いてくれた。畜産国アルゼンチンの牛肉は、アメリカやヨーロッパでも愛されており、バーベキューの焼き方はアルゼンチン人が世界一洗練されているだろう。
注意したいのは、ベースキャンプの標高は3400mということだ。胃腸の消化能力は落ちているので、腹八分目にしたい。
翌日の夕食では、アルゼンチン家庭料理である牛肉の煮込み料理(ギソ)も素晴らしく美味しかった。
食後に食堂テントから出て空を見上げると、素晴らしい夕焼けだった。高台に上り、夕日を望む。
夕焼け空の反対側では、巨大な岸壁アルマセネス山が、夕日に照らされていた。
深夜には再び高台に上り星空を撮影した。付近に産業の無い荒野の真っただ中の標高3400mでは、空気は澄み渡り新月の夜空は漆黒であった。満点の星空から、まるで星が降ってくるように瞬いていた。
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