メキシカンの代表は、やはりタコスや、最近代官山で行列ができているブリートのようなストリートフードだが、それだけではない。
手間暇かけて作られるものもたくさんある。
その一つが最近初めて食べたこれ、“レジェノネグロ(RELLENO NEGRO)”で、これはマヤ文明が栄えたユカタン半島の伝統料理。
マヤ風七面鳥のシチューとも言えるこの一品。ドロッとした液体の正体は、唐辛子の一種(CHILE DE ARBOL)を炙り、風味を最大限に引き出したものを擦ってペースト状にし、そこに何種類ものスパイス、トマト、ハーブ、レシピによってはチョコレートなどを入れてコトコトにこんだもの。
添えてある黒い塊は、香辛料たっぷりのソーセージ。トルティーヤを浸しながら食べるのだが、いろんな味、風味が口の中に広がり、こんなメキシカンもあったんだーと見直してしまった。
◎中南米グルメ・コラム「ラテンの台所」:文/中島
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