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南極半島のフィヨルド地帯で
南極大陸から突き出ている南極半島は、峻険な山脈とフィヨルドが特徴です。
荒々しい山脈から流れ落ちる無数の氷河は、まるで氷の壁のように海に一気に数百メートルも流れ落ちています。
静かな湾でボートに乗り込むと、山脈から吹く風が凍てつくほどに寒いです。
天候が下り坂のときには、夏と言っても気温は低く、昼間でも氷点下になります。
湾内の凪いだ水面には氷が小さな氷が浮いています。
氷点下5度よりも下がると、海水もまた氷始めるのです。
ときおり氷山を避けながら、前方の氷河に迫ります。
海に注ぎ込む氷河の末端部は高さ30mくらいはあるでしょう。
崩れ落ちそうに、不安定にそそり立つ氷はまるで列柱のようで、まるで氷の神殿という雰囲気です。
ときおり崩れ落ちる氷河の轟音が響き渡り、神の世界に入り込んだような静けさと厳かさがありました。