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ミッション(伝道村)で最も素朴なサンタアナ村で
アマゾンの未舗装の道を進み、さらに奥地へ。
これまでのミッション(伝道村)とは異なり、道路も未整備で、開発があまり進んでいないことが伺えます。
ジャングルを抜けて現れたサンタ・アナ村は、人口300人のとても静かな村でした。
チキタノ族にとっては、この村は自分たちの文化を守り、静かに暮らす理想郷なのではと思います。
この村が開発されず、外部からの移民も来ない理由は、その地質にあるそうです。
道路や広場にはちらほらと岩石が顔を覗かせています。
この岩石層は、村の周囲まで広がっているので、畑を耕す良い土壌が無いために、開発の手を免れているそうです。
村には、ほとんど車も走らず、この村に流れる時間はとても穏やかです。
すれ違う人たちは必ず挨拶を交わします。
サンタ・アナ村は、1755年にイエズス会によって建設されたミッション(伝道村)です。
この村のサンタアナ教会は他の教会と異なる歴史を持っています。イエズス会は1767年に追放されますが、その時にはま村は建設中でした。その後をチキタノ族が引き継いで建てたのがこの教会です。
他のミッションと異なるのは、村の建物の配置です。
スペインの植民地として、通常は教会を中心に碁盤の目のように区画されます。
しかし、この村は建設中にイエズス会が去ったので、街路の区画はチキタノ族の独自のデザインで造られました。
クリスマスの素朴なコンサート
訪問した時は、クリスマス前の日曜日でしたので、広場に村人が集まり小さな催しが開催されました。
子供たちによるバイオリンの演奏です。
チキタノ族は、どの村でも子供たちは楽器の箱を持っているのを目にします。
これほどにクラシック音楽が地元の文化に浸透しているのは、世界でもチキタニアのチキターノ族だけではないかと思います。
チキタノ族の伝統文化が色濃く残っているのが、サンタ・アナ村です。