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ボリビア東部・チキタニア地方
サンタクルスの東に車で約200kmほど、先住民チキタノ族が暮らす地域を「チキタニア」と呼びます。
アマゾンに隣接する地域ですが、気候帯は乾燥した熱帯サバンナです。環境用語では「熱帯乾林」と呼ばれる背の低い森が延々と広がります。
地平線まで森が広がりますが、ときおり大きなテーブルマウンテンや奇怪な岩山が顔を出しており、チキタニアの風景を独特な雰囲気にしています。
芸術を愛するチキタノ族
先住民チキタノ族は、古代からこの地で暮らす人々で、万物に精霊が宿ると考えるアニミズムを信仰としていました。
16世紀にスペイン人が新大陸に進出すると、チキタノ族たちは勇敢に戦い抵抗していました。
ここでスペイン人たちは手段を変えて、この地にイエズス会の宣教師たちを送ります。まず信仰を変えようとしたのです。彼らはいくつもの伝道村を建設しました。その村を「ミッション」と呼びます。
宣教師たちは、手先が器用で芸術の才能に長けるチキタノ族の特徴を知り、伝道の手段として「音楽」を重視しました。
勇敢に戦っていたチキタノ族ですが、徐々にヨーロッパの音楽や楽器の演奏とともに信仰を受け入れて、スペインに統合されていきました。
楽器の演奏では彼らは特にバロック音楽を好みました。
手先の器用さは、楽器演奏だけではなく、木彫の文化についても同様です。
教会の柱や扉に見られる見事な木彫作品は、古来から受け継いだアニミズムの信仰とキリスト教の信仰を融合させたものです。
チキタノ族は、キリスト教と精霊信仰(アニミズム)をうまく両立させているのでしょう。
キリスト教のマリア像の横に、チキタノ族の精霊信仰を象徴する見事なレリーフをたくさん飾っています。
町を歩いていると、子供たちは楽器を持って歩き、教会の一角では楽器の練習をしていました。
チキタニアの不思議な風景に、チキタノ族の独特な文化は見事に調和しているようでした。
撮影機材
★撮影機材:(ボディ)SONYα7R IV、(レンズ)ZEISS Batis 2/25, SAMYANG AF 35-150mm F2-2.8 FE, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN
松井章写真展「ボリビアを知ろう ~東部オリエンテの魅力と日本人移住地~」
<特別展示:絆 ~サンフアンとオキナワの道のり~>
*日本・ボリビア外交関係樹立110周年
*日本人ボリビア移住125周年
・会期:8月3日(土)-31日(土)
・開館時間: 月~土 10:30 – 17:00 / 休館日:日曜日・8/15(木)
・主催:ボリビア大使館
・会場:インスティトゥト・セルバンテス東京2F(東京都千代田区六番町2−9 セルバンテスビル)
・写真展の詳細→ https://www.andina-travel.com/blog/bolivia2024/