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ガウチョの騎馬祭「ヒネテアーダ」にて
アルゼンチンの草原に生きるガウチョ達にとって、ヒネテアーダは乗馬を披露するハレの舞台です。
ガウチョとは、アルゼンチンの大草原パンパで牛や羊を追う牧童の名称です。とてつもなく広大な牧場(エスタンシア)で、放牧する家畜とともにガウチョは野営しながら草原に暮らしています。
19世紀のアルゼンチン独立の際には、独立戦争で果敢に戦い貢献したことから、ガウチョという存在はアルゼンチンの誇りを体現するような存在です。
普段は草原で孤独に暮らす彼らですが、この祭のときには馬に乗り会場に集結します。
パタゴニアでも同じく、羊を追うガウチョ達は、短い夏の間は各地でこの祭りを開催します。
短い夏を謳歌するように、笑顔と真剣さに会場は満ちています。
普段は寡黙なガウチョのイメージとは異なる姿を、この祭りでは見ることができます。
ガウチョの類い稀な技術は、子供の時から培う努力の賜物です。
物心つく頃には、馬に乗せられて、馬とともに育ちます。
「子供ガウチョ」が自分より何倍も大きな馬を操り駆けると、会場ではひと際大きな歓声が上がりました。