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石畳の街道を歩き、チョムロン村へ
アンナプルナ山群の核心部を目指すアンナプルナ内院トレッキングでは、前半は古い街道を歩きます。
標高2500m付近までは田畑が広がり、そこにははるか昔から人の暮らしがあるからです。
深い谷に車道は無いことから、車の音もなく、人々の生活の風景の根本は、数百年前とあまり変わらないのではと思います。
ヒマラヤに近づくほどに、チベット仏教を象徴する5色の旗「タルチョー」を目にするようになります。
アンナプルナ山域では、住民の多くはヒンドゥー教徒です。おそらく彼らは元来、標高が高い場所を好まないようです。
そこにチベット仏教徒のシェルパ族で、トレッキング関連を生業とする人々が移住してきているようです。
今では、トレッキング目的で多くのツーリストが訪れることから、街道はとても賑やかです。
バックパックを担ぐトレッカー以外に、トレッキングの物流を担うポーターやロバもたくさん行き交います。トレッキングにより賑わう「アンナプルナ街道」です。
前半の村々を抜ける道は、いくつもの谷と峠を上下する階段に汗を流すことになります。
そうして、少しずつ道は人里を離れて、ヒマラヤの峰に近づきます。
特に景色が美しい村は、標高約2100mにあるチョムロン村です。
急な階段をたっぷり2時間も上がり、山上の村からは、いよいよアンナプルナ山群が見えてきます。
アンナプルナ山群を望む北側の斜面にある村なので、天気が良ければ、アンナプルナ・サウス峰、マチャプチャレ峰を望めます。
展望の良さから、多くのロッジが軒を連ねる美しい村です。
▲豊かな山の幸