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レンソイスの砂丘をよじ登る少年
ブラジルのレンソイス砂漠では、ほとんど人に会うことなく3日間ほど、つまり文明世界とは無縁の自然の中で、歩いています。
最終日にようやく人の生活の音が聞こえ始めると、砂丘からツーリストの歓声が聞こえてきました。
すると、砂丘をよじ登る少年の姿を見て、瞬間的に心を打たれたものです。
人の声や歓声が3日ぶりで懐かしかったのがあるでしょう。
また、その小さな背中に、「意志」のようなものを感じたこともあります。
崩れる砂地を夢中でよじ登る少年の背中が暗示するものを、写真にうまく収めることができたものか。
照り付ける陽の下で、子供が迷わず前進する姿を、眩しく見つめていました。