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熱帯雨林に覆われたノースショアの自然
カウアイ島で最も原始の自然が残るのは北岸(ノースショア)です。
険しい山々は海岸線まで連なり、深い森に覆われています。
森の緑と海の青が際立ち、カウアイ島で最も美しい場所ともいえるでしょう。
熱帯雨林が繁茂することで、ノースショアはとても湿度の多いエリアです。その湿度が、無数の生命を養っているのです。
北太平洋から押し寄せるうねり
この日は快晴でしたが、海を見れば、大きなうねり(波)が押し寄せていました。
北太平洋の彼方で低気圧が発生すると、巨大なうねりは数千キロの旅を経て、カウアイ島のノースショアに到達します。
このうねりは海岸線の浅瀬であるリーフ(サンゴ礁)内に入ると、急激に水深が浅くなることで波は崩れて、サーフィンに適した波(ブレイク)を生み出します。
この波を求めて、この日は昼間から地元のサーファーと思われる人々がたくさん海に繰り出していました。
ノースショアの一番奥、道路の終点の方を目指すとどんどん道は狭く、訪れる人も少なくなります。
小さな路肩に車がびっしりと停まっている所は、地元の人が来るようなサーフスポットなのでしょう。小さなビーチの先を見ると、数人の若者がサーフィンをしていました。
すると、古びたピックアップトラックが停まり、中からたくましい中年の男性がやって来て、しきりに海の方を見て、ときおり手を振っていました。
この若者たちの父親だったのかもしれません。
夕方、うねりはまだ止まず、北から心地よい風も吹いていました。
夕日に照らされた海には、大きなうねりが幾重にも連なり、いつまでも押し寄せていました。