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バルで食べる「タパス」とは
「タパス」は、バル(‟バー“のスペイン語名)で食べることができる小皿料理(または、おつまみ)の総称です。
現在では、タパスはスペイン料理の一つとして世界的に人気がありますが、タパス自体は多種多様です。
タパは「蓋(ふた)」という意味で、もともとはシェリー酒を出すときに、グラスに蓋をするように、パンやハム、チョリソーなどを乗せていたことに由来するそうです。
甘いシェリー酒にはハエがたかることから、ハエがグラス内に落下しないように乗せたのです。最初は蓋を目的としていましたが、徐々に小皿料理として出されるようになり、「タパス」と呼ばれるようになりました。
その他にも諸説あるようですが、ワイングラスに蓋をするために考案されたという説が有力です。
お酒とともに食べるのがバルですが、バルによっては朝から開いていてカフェテリアも兼ねています。朝は、カウンター上のケースにはパンが並んでいて、一般的にはカフェ・オ・レ(スペイン語名:カフェ・コン・レチェ=Café con leche)とセットで朝食とします。
お昼から、タパスやアルコールが始まります。スペインでは昼食と夕食の時間は遅く、昼は13時過ぎに始まり、夜は20時過ぎ頃に食べ始めます。夕食前の食前酒としてバルに行くこともあります。
スペイン人の生活文化に深く浸透しているのが、バルであり、タパスであるのです。
ゴシック地区のバルの場所
生活に密着しているバルは、探せばどこにでもあります。ゴシック地区のカテドラル周辺では、プリンセサ通り周辺に割と多くあります。
バルセロナで食べる、おすすめのタパスのメニュー
今年の6月上旬にバルセロナで食べた美味しいタパスをいくつか紹介します。地中海の沿岸なので、魚介類が多いです。
プルポ・ア・ラ・ガジェーガ / Pulpo a la gallega
ガリシア地方の名物料理で、茹でたタコに、パプリカ、塩、オリーブオイルをまぶしています。
チョリソー・アル・アヒージョ/ Chorizo
チョリソーのアヒージョ。チョリソーは、豚肉の腸詰です。グリルで食べたり、ギソ(シチューの一種)で煮込んだり、このようにアヒージョとして食べたりします。
パエリャ / Paella de mixto
バレンシア発祥のパエリャ。シーフードと鶏肉のミックス
チャンピニョーネス・アル・ヘレス / Champinones al jerez
マッシュルームのシェリー酒蒸し
メヒジョーネス・アル・バポール/ Mejillones al vapor con vino blanco
ムール貝の白ワイン蒸し
ピミエントス・デ・パドロン
ガリシア地方のパドロン産の青唐辛子をオリーブオイルで揚げて、あら塩をかけた料理。10本に一つくらいの確率で辛い唐辛子が入っている
エンサラディージャ / Ensaladilla
茹でたジャガイモに、マヨネーズ、ツナや野菜を混ぜたポテト・サラダ
パン・コン・トマテ / Pan con tomate
擦り下ろしのトマトとニンニクとオリーブオイルとニンニクを混ぜてパンに乗せて、最後にあら塩をふる。生ハムを挟むことも多く、トマトはそのままこすりつけることもある。
ガンバス・アル・アヒージョ / Gambas al ajillo
エビのアヒージョ
チピローネス・アンダルーサス / Chipirones andaluzas
アンダルシア風ホタルイカの唐揚げ
アルボンディーガス・カセーラス / Albondigas caseras
自家製のミートボール
クロケータス / Croquetas
スペイン風のコロッケ。ジャガイモと挽き肉のコロッケは、ソフトボールのボールのように大きい
生ハムのコロッケは、生ハムをみじん切りにしてジャガイモに混ぜる。細長く割と小さい