パタゴニアの先住民・テウエルチェ族は、フィッツロイを“チャルテン(煙を吐く山)”と呼んでいました。
そして、ヨーロッパの探検家や開拓民も、つい100年ほど前まではフィッツロイを活火山と考えていました。
それほどに、フィッツロイの峰々は雲に覆われることが多い山です。
フィッツロイを望むには、荒天の停滞日も踏まえて日程に余裕を持つと、展望できるチャンスが上がります。
パタゴニアの秋、雨は頻繁に雪に変わります。
そんな日はテントで停滞を余儀なくされますが、空を見上げれば、チャルテン村の方角の空は青空だったりします。
青空と雲の境目が、フィッツロイBC付近なのが分かるでしょう。
ときおり鋭く陽が差し込み、うっすらとフィッツロイが姿を現したりするので、停滞日といえどもフィッツロイから目を離すことはできません。
荒天で強風が荒れ狂う日は、空からゴーゴーととてつもない轟音が聞こえます。
キャンプのある森は、そんな強風からも守られているので、じっくりと天気が好天するのを待ちます。
こんな停滞日を体験すれば、パタゴニアの体験もぐっと深くなります。