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世界で最も細長い国
チリは南北4300km、東西の幅は最大でも440kmという、世界で最も細長い国です。南米大陸を縦断するアンデス山脈が天然の国境の役割を果たすことで、これほど細長い国が生まれました。
南部のパタゴニア地方は寒冷な気候で、首都サンティアゴ周辺は地中海性気候で世界的なワインの産地として有名です。そして、北部は、世界で最も乾燥した大地と言われるアタカマ砂漠が、南北約1000km・東西約160kmに渡り広がります。
アタカマ砂漠に出現するわずか10日間の花畑「フラワーリング・デザート」
世界が花に包まれるような異次元的な絶景を想像できるだろうか。
砂漠を埋め尽くす花園は、南アフリカや西オーストラリアなどが有名ですが、チリのアタカマ砂漠は3,4年に一度わずか10日間ほどだけ出現するという希少性において最も珍しい花園です。
砂漠が花に覆われるとき、空気の組成を替えてしまったかと思うほどに、空気は花の香りに満たされます。
この不思議な自然現象は、ペルー・チリ沖の太平洋に発生する「エルニーニョ現象」と連動しています。海水温の上昇により、アタカマ砂漠にもたらされる降水が花畑を出現させているのです。
そして、花だけではなく蝶もまた、花園の出現に合わせて孵化して、次世代へと命を繋いでいます。エルニーニョ現象という不定期に発生する自然現象に、大きな生態系が合わせているのです。
アタカマ高地:サンペドロ・デ・アタカマ
アタカマ砂漠の北部、ボリビア国境に隣接する“アタカマ高地”は標高2000~3000mにある砂漠地帯です。
サンペドロ・デ・アタカマはアタカマ高地における観光の拠点として栄えています。世界第二の塩湖・アタカマ塩湖や間欠泉、月面のような月の谷などが有名です。
また、車で約1時間ほどでボリビア国境を越えて、ボリビア高原(アルティプラーノ)へと続きます。約2日間ほど車を走らせればウユニ塩湖に到着します。
月の谷は、夕日の時間は特に美しくなります。極度の乾燥から地面には塩が噴き出していて、まるで雪面のように見えます。
パタゴニア:トーレス・デル・パイネ国立公園
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