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ブラジル・レンソイス砂漠と風の関係
ブラジルの白い砂漠“レンソイス”は、日本語にすると“シーツ”を意味します。
滑らかにシーツのように連なる砂丘は、大西洋から吹きつける風が大きく影響しています。
セスナ機で上空から望めば、シーツの連なりを極大で見ることができます。
砂漠を歩いていれば、実際に見て感じて、なぜ「シーツ」と呼ばれるか理解できるでしょう。
そして、目線を下ろしてじっと地面を見れば、そのシーツ状の連なりは“風紋”として極小で見ることができます。
“砂丘”も“風紋”のどちらも、海から吹き付ける風によって形作られて、その角度や様は相似しているのです。
白砂の砂粒を手に取れば、少し半透明の石であることが分かります。
レンソイスの砂は、“結晶化した石英”=水晶から成ります。
とても固い水晶が砂漠を形成するほどの砂状に変化するために、2億年とも言われる時間がかかりました。
レンソイス砂漠の発端は、かつて地球の大陸の全てが一つであった「パンゲア超大陸」の時代にさかのぼります。
パンゲア大陸が分裂する時、このレンソイス砂漠を境にアフリカ大陸と南米大陸に分けられたそうです。
砂の源は上流のアマゾンです。
川から海に流されてきた土が、海岸から数キロに渡る遠浅の海の中で干満の波に擦れ合いながら、比重の重い水晶だけが残されて磨かれて行きます。
その砂は、西の砂漠側に吹き付ける海風に乗って砂漠に飛ばされます。
そしてまた海に流されて、海中で擦れ合ったのちに、また陸に飛ばされる。
この延々と続くサイクルの中で、砂はより純度の高い水晶だけが残されて行き、レンソイス砂漠は白くなりました。
海風に乗って運ばれて来る白い砂により、今もレンソイス砂漠は少しづつ拡大を続けています。
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