目次
アルゼンチン開拓のシンボル「牧童ガウチョ」
パタゴニアの大草原の主役といえば、羊を追う「牧童」です。
延々と続く大草原を見ていると、同じように延々と有刺鉄線も延々と続いていることに気づきます。
開拓全盛の約100年ほど前に、パタゴニアの広大な草原は隈なく有刺鉄線で区切られ、大牧場(エスタンシア)として分配されました。
草原の大部分は私有地なのです。
大きな牧場では東京都並みの広さで、牧童達は数万頭の羊とともに遊牧生活をしています。
文明社会とは隔絶された大草原の中で羊とともに移動しながら、パタゴニアの厳しい自然の中で生活しています。
パタゴニアの暴風によるものか、彼らの顔には深い皺が刻まれています。
アルゼンチン開拓で活躍した生粋のガウチョは消滅しましたが、その誇り高いガウチョの精神はアルゼンチンのシンボルとして受け継がれました。
パタゴニアを駆ける彼らも、憧憬とともに、時に「ガウチョ」と呼ばれます。
肥沃なブエノスアイレス周辺の草原地帯パンパを含めれば、アルゼンチンの大草原は南北約3000kmにも及びます。