アルゼンチン人にとっては、マテ茶を飲むことは生活の一部です。
かつて私もパタゴニアを旅行している時、マテ茶セットを持ち運び、マテ茶ボーイ」と呼ばれ喜んだものです。
最近流行っている新しいタンゴ、エレクトロ・タンゴを聴きながらマテ茶を飲めば、気分はまさにブエノス・アイレスです。タンゴを象徴する「哀愁と情熱(Sentimiento y Pasión)」は彼らの気質であり、それに触れると情熱は伝播します。ラテン語圏に私が惹きつけられる大きな理由は、そこにあるのかもしれません。
ツアー中にご説明したマテ茶の飲み方を覚えていない方もいらっしゃると思いますので、マテ茶の基本だけご案内します。
マテ茶は、日本でいえば煎茶に近いものです。ビタミンやミネラルが豊富に含まれます。
仕事が一段落ついたときなどに、なんとなく食堂に集まり、回し飲みが始まります。一時間くらい回し飲みが続くこともあり、コミュニケーションのための大事なツールとも言えるかもしれません。マテを飲みながら、延々と話します。
回し飲みが始まると、どうやら一番若い人が、マテを回しお湯を注ぐ役となるようです。茶器を返す時に、「Gracias(ありがとう)」と言うと「ごちそうさまでした」という意味になるので、まだ飲みたい時には「Muy bien(とてもおいしい)」と言うと良いかもしれません。
茶葉は、だいたいカップの8割くらい入れます。そこにストロー(ボンビージャ)を挿します。80度前後のお湯を注ぎます。金属製のストローですので、熱湯を吸い込むと火傷します。ご注意ください。
お湯を入れてからは、ストローを動かしてはいけません。味が変わるからということです。動かすと、アルゼンチン人は大変気を悪くします。かき混ぜるなんて、とんでもないことです。
さあ、これでマテ茶を飲めますね!
当地で、マテ茶を当たり前のように飲んでみせると、あっという間にアミーゴができることでしょう。
エレクトロ・タンゴを集めたCD、「Buenos Aires LATE2」