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アンデス高原とアマゾンを歩く聖なる道
世界的に有名なインカトレイル・トレッキングは、トレッキング・コースとして、様々な魅力を兼ね備えた理想的なコースです。
テント泊で数日かけて山の中の古代遺跡を歩けるのは、世界でもインカトレイル・トレッキングだけだからです。
インカトレイルは元々はインカ時代に「巡礼の道」として築かれました。帝都クスコからマチュピチュへとつなぐ道は、聖なる山の神「アプー」に祈りを捧げる道であったのです。
現在、この道はトレッキング・ルートとして人数制限ともに限定的に開放されています。アンデス高原の草原体から温帯雲霧林、そして亜熱帯のアマゾン・ジャングルの気候を3泊4日の行程で感じることができ、さらに6000m峰サルカンタイまでも展望できる点で、自然を好むトレッカーにもまた人気のコースなのです。
①入山許可証:少なくとも6カ月前に確保しましょう
インカトレイルの入山許可証は毎年10月頃に発売開始され、6月頃までの許可証はすぐに売り切れます。入金許可証は1日あたり200人分ありますので、早めに(少なくとも6か月前に)予約すれば、希望する日付けでトレッキングの入山許可証を確保できるでしょう。そして、ロー・シーズンである「9~1月、3月~5月」は割と確保しやすいでしょう。
<比較的に確保しやすい「日帰りハイキング」>
テント泊トレッキングの入山許可証は確保が難しいですが、インカトレイルの最後の区間を歩く「日帰りハイキング」であれば、割と簡単に入山許可証を確保することができます。
②45kmを3泊4日で歩く:テント泊トレッキング
4日間のトレッキングで43kmの距離は短いように聞こえますが、インカトレイルは標高2500~4200mの高原を歩くことを踏まえると、歩きごたえのあるちょうど良い距離であると気づくでしょう。
③トレッキングの難関は「2日目」
トレッキング2日目は、インカトレイル・トレッキングのルート上で最も標高の地点であるワルミワニュスカ峠(4200m)を越えます。この日は徒歩約8時間ほど歩きますので、最もハードな日となります。
高山病の予防を十分に心がけて歩くのが重要となります。(弊社のお客様には、高山病予防のブリーフィングを行うことも可能です)
この日を乗り切れば、インカトレイル後半部は楽に感じて歩く事ができるでしょう。
④毎日の平均歩行時間:約6〜8時間
4日間のトレッキングでの平均歩行時間は、およそ6時間から8時間ほどです。歩行ペースはとてもゆっくりで、体に負担のかからないペースでガイドがリードして歩きます。トレッキング中も休憩を約45分に一回は摂ります。お昼には、食堂テントを建てて、イスとテーブルでランチを食しますので、休憩時間はリラックスして休憩可能です。
⑤トレッカーだけが訪問できる遺跡群
インカトレイルのルートにある遺跡は、一般ツーリストは訪れることのできない遺跡です。そして、これらの遺跡はスペイン人にも発見されずに埋もれていた遺跡ですので、インカ時代のままの姿で残っています。
考古学的にも重要な古代遺跡を、ほぼ誰もいない環境で見学できるのは、世界でもインカトレイルだけでしょう。
トレッキングは一方通行ですので、各グループは出発時間をずらして出発するので、道中ではほとんど人に会わずに歩けるので、霧に浮かぶ遺跡を見ていると、まるでインカ時代にタイムスリップしたように感じます。
スタートして、インカ道も遺跡も、マチュピチュに近づくほどに精巧・巨大になっていきます。神聖なマチュピチュ遺跡を前に、最後の「太陽の門」を越えた時には涙を流す人もいるほどです。
インカ時代にも、この道は“聖なるマチュピチュ”へ人々の感情を徐々に動かすように設計されたはずです。インカ人の知恵の結晶がインカトレイルであることは、歩けばよく感じることができるでしょう。